公共の車いすの不整備問題に特化したNPO
当法人は、主に自治体施設や社会福祉協議会などで市民に向け無償で貸し出される車いす(公共の車いす)の、有資格者による定期的な点検を呼びかけ、また実施する事で市民の安心と安全を守る活動を行っている特定非営利活動法人です。
公共の車いすとは
皆様も市役所などの自治体施設のエントランスに、来所者が自由に使える車いすを一度は目にした事がありますよね。また地域福祉の要である社会福祉協議会は、市民や社協会員の皆様に対して一定期間、無償で貸し出すサービスを行っている事が多いです。これらは公益の為に用意された車いす、公共の車いすとして我々市民は利用する事ができます。高齢化社会、福祉社会と呼ばれて久しい現在、すでにインフラと呼べるほど浸透しており、あらゆる施設に配備され、また実際に利用される方を目にします。
公共車いすの不整備問題
しかし、これら車いすはいつ、誰が整備や点検を実施しているのでしょうか。実は多くの施設では配備されて以来、明確な点検や整備を実施していないという現実があります。今まで、車いすを設置する事は高齢化社会を迎える中で早急必須の課題でした。配備に注力する中で忘れられてしまった事、後回しになってしまった事、それが整備に関する安全対策です。
需要の増加に比例している事故・ヒヤリハット
実際に高齢化社会となり、需要の増加に伴って人的操作ミスによる事故や整備不良による事故、またはヒヤリハットの事例は年々増加しております。特に整備不良が起因となる事故は何かしらの対策をしていればほぼ防げていたものです。今まで一度も事故がなかったとしても、対策を講じるのは運用側の責任であり、義務といえます。
そもそも車いすとは
車いすは「身体が不自由な人」が利用する福祉用具であり、車やバイク、自転車のような「乗り物」とは製品としての位置づけが違います。免税対象になっていたり、介護保険が利用できたりするのはその為です。しかし多くの管理者にとっては、置いておけば取り敢えず施設としての体面が保てる程度のモノでしかありません。この意識を、少しでも実際に使用する利用者に向けて頂かなければこの問題は解決できないのです。
当法人の活動
当法人はこれら公共の車いすを、市民が安心して安全に利用できる社会を構築するためにこの問題に注力し、公共の車いすに対して定期的な安全対策を呼びかける活動、要請に応じ当法人自らが安全点検を実施する活動を行っております。また、車いすに関する問題は不整備問題だけではなく、車いすの耐用年数を大幅に超える老朽化に関する問題、販売業者が整備やアフターケアを引き受けない業界特有の問題など、車いすに関する様々な問題を解決すべく、活動を行っております。
特定非営利活動法人 くるまいす